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もう何年も前の話になりますが、良かったら聞いてください。

私は1960年代に、ある地方都市に生まれました。

ちょうどバブルの真っ最中に社会人になり、バブルの崩壊を味わったことになります。

妻の若葉と出会ったのは中学の時でした。

同じクラスになり初めて若葉を見た時、その美少女っぷりに一目惚れしました。

…………明るい性格で頭も良い若葉は誰からも好かれ、当然のように男にもモテまくっていました。

恋のライバルは非常に多く、特に、私の同級生は、粒ぞろい(私が言うのも変ですが)でした。

信用組合理事長の息子である庄司、地元の大きな産業である某メーカーの工場長の息子、高野、後に東大へ現役で入る秀才、深沢などが、その代表格でしょうか。

信金とか田舎の企業を挙げても、東京の人にはピンと来ず、え?それがどうしたの?親は関係ないだろ?という感覚だと思いますが、バブルのせいだったのか、それとも地方都市のせいか分かりませんが、私の地元では、その信用組合と、メーカーがかなりの幅を利かせていて、その影響力は凄まじいものだったのです。

中学では庄司が生徒会長、若葉が副会長をやっており、二人は一緒に過ごす時間が多かったため美少女でどこか品のある若葉に、庄司はかなり惚れ込んでいました。

しかし、強引で我侭なところのある庄司のことを若葉は良く思っておらずかなりしつこく言い寄る庄司を迷惑に思っていたようです。

そんな状況下で、若葉を庄司からさりげなく守っていたのが、同じく生徒会の役員であった私でした。

いずれにしましても、そのような同級生達が居るにも関わらず若葉は、中学の卒業式の日、思い切って告白した私に、OKの返事をし、交際が始まりました。

それから、3年間付き合い、高校を卒業すると同時に、親の反対を押し切って駆け落ち同然で入籍しました。

入籍して4年が過ぎた時、義父(若葉の父)が癌であることが判明し、私たちは、ようやく許され若葉の家の工場を手伝うようになりました。

それから1年程度経って、義父が他界し、私が工場を継ぎました。

しかし、私が社長になってから、1年も経たない内に会社はどんどん傾いていきました。

私の経営センスの問題もありましたが、何よりもバブル崩壊とちょうど重なってしまったのです。

前年に高額な機械を借金して購入したことや、掛売りしていた大口が倒産していくなどどうしょうもない状態が続いてうえに、信用金庫から貸しはがしまで重なりました。

妻と2人で信金や得意先など必死に頭を下げて回りましたが、どうにもならず、諦めかけた時に、若葉が「1件だけ当てがある」

と言い出して、一人で出掛けて行きました。

私は、若葉の行き先に検討がついていましたが、どうしても止めることができませんでした。

夏の暑い日だったことを今も覚えています。

その日、若葉は夜遅くなって憔悴しきった様子で帰ってきました。

私は目を反らしてそそくさと浴室に向かう若葉に声を掛けられませんでした。

結局、信金からの返済猶予や、サン○○というメーカーから新規受注などがあって工場は、なんとか持ち直すことができました。

しかし、数週間後、事情があって仲違いした同級生から、久しぶりに連絡がありました。

「裸になった若葉ちゃん超可愛かったぞwご馳走様でした。

良いカラダに成長したなw」

私は若葉が庄司に抱かれたことは、薄々予想はしていました。

しかし、現実は、もっと厳しいものだったのです若葉が藁にもすがる思いで庄司に頼みに行ったことは予想した通りでした。

しかし、私も、そして恐らく若葉も庄司の歪んだ嫉妬心までは予想していませんでした。

学生の頃思いを寄せていた女、口説いても、どうやっても手に入らなかった女が自分を頼って助けて欲しいと頭を下げたのです。

切羽詰っていることもすぐに分かったでしょう。

そんな状況では、体を求めるのも当然と言えば当然かもしれません。

若葉の方も工場のため、従業員のため、老いた母のため、覚悟を決めて庄司に会いに行ったはずです。

自分自身を投げ捨ててでも、父が遺した形見とも言える工場を守りたかったのだと思います。

到底納得はできませんが、私にも理解することはできます。

しかし、若葉は普通に抱かれただけではなかったのです。

庄司は若葉の身体で欲望を満たし、長年の思いを遂げた後で、自分と同じように若葉に思いを寄せていた同級生達を呼び出しました。

工場のためとはいえ、既に私を裏切って庄司に抱かれた後です。

若葉にしてみれば、いまさら絶対に後には引けない状態だったのでしょう。

だから、若葉は、私の妻は、庄司の命令に逆らうことができずに、人間としてのプライドまで捨てたのです。

自分に憧れていた男達の言われるままに奴隷のように奉仕させられたのです。

私はその事実を聞いた時、あまりの衝撃に倒れそうになりました。

話を詳しく聞き出していくたびに、気絶しそうな衝撃を受けました。

驚くべきことに、若葉を弄んだメンバーの中には、その当時まで家族ぐるみで親しく付き合っていた友人、貞森まで居たのです。

貞森の名前を聞いた時は、わが耳を疑いました。

私はすぐに貞森に連絡して呼び付ける様に会いました。

彼も何のことか察していたようでしたが、特段悪びれる様子もなく普通に出てきました。

なぜ、今まで、このような男と友人ごっこをしていたのかと、悔しくなりました。

数年過ぎた今でも、私の頭の中には、かつて友人だと思っていた男の下品な言葉が、鮮明にこびりついて離れません。

震えながら問い質す私に貞森は悪びれる様子もなく、股間を指差し若葉にしゃぶってもらったと言って、語り始めました。

「庄司から電話が来た時は驚いたよ。

突然、若葉ちゃんとやりまくったとか言い出しやがったからな。

そんで、やらせてやるから家に来いと言われて、半信半疑だったけど行ってみたw部屋入った瞬間びっくりしたよ、あの真面目な若葉ちゃんが高野のチンコ咥えてんだもんwずっとお前一筋で人妻になったから諦めてたんだけど、火が点いちまった。

お前に悪いと思ったけど、十年越しの思いだったからね。



私はこれ以上聞きたくないと思いましたが、庄司の長広舌をさえぎることはできませんでした。

「俺の顔見た瞬間、若葉ちゃん、かなり嫌がってたな。

ついこの間、お前の家で飯食ったばっかりだったから当然か。

他の奴らは、成人式以来会ってないみたいだったしね。

それでも、結局、自分から脚を広げたけどなwまあ、怒るなよ。

工場危ないんだろ?若葉ちゃんも必死だったんだ。

しょうがないだろ。

若葉ちゃん凄く頑張ってたぞ。



この時、最初にわざわざ報告してきた憎らしい男の笑い声が頭に浮かびました。

「お前の代わりに躾けてやったぞ。

使ったら、ちゃんとお掃除しなさいってなwよく掃除サボって若葉ちゃんに怒られたよな。

若葉ちゃん昔から真面目だったから、金玉からケツの穴まで一生懸命舐めてくれたぞw」

長年思い入れた女が晒す屈服ぶりに満足している下品な笑い声でした。

同級生達にとって、真面目でプライドも高かった若葉が見せる無残な敗北の姿は、愉しい眺めだったことでしょう。

「ああ、俺はその時は1回しかやってないからな」

物思いにふけっていたら、貞森から聞き逃せない台詞が耳に飛び込んできました。

私は怒りに震えながら、「その時は」

ってどういう意味だと尋ねました。

「いや、ローンの契約だとか、なんだとか、普通は支店などでやるんだろうけど、なぜか庄司んちでやることになって・・」

私はピンと来ました。

「翌日か!」

「そうそう。

翌日も庄司んちに行くって言うから、俺もお邪魔させてもらったwほら、庄司や高野とやった後の若葉ちゃんじゃなくて奇麗なのも見たかったからね。

最初は、話が違います!なんて嫌がっていたけど、契約書作る前だったからね。

庄司が帰れ、と言ったら、脱いだよ。

ちゃんと化粧もしてて綺麗な若葉ちゃんの恥じらいのオールヌードって感じだったな。

前日と違って手垢も唾液も付いてない、綺麗な身体を頂かせてもらったよ。

夢のような時間だったかな。

お前が羨ましいよ。



私は我を忘れて、自分の手の骨が折れる程、庄司を殴っていました。